住まいのメモ帳

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2018.01.29

気づかないうちに進行する「夏型結露」知っていますか?

 

結露と言えば、冬の話だけではないとすでに承知の方はなかなか省エネ住宅にお詳しいです。

条件が揃えば、冬だけでなく夏にも結露は起こるのです。

 

今回はそんな「夏型結露」についてメカニズムと対策をお伝えします。

 

通気工法で外壁の構成をするのが今では一般的になりました。

この通気工法は冬、室内から室外にいくほど、水蒸気が出ていくように開放する構造にします。

しかし、この構造が夏には逆方向に向かいます。つまり室外から室内へ水蒸気が入ってくるようになります。日本の夏の空気はジメジメしているので、その屋外の空気が外壁を通じて中に入ってくる際に、室内の冷えた壁面に触れたときに結露がおこります。もし、通気が施されていない直貼りのような外壁構造はダイレクトです。

冷房の設定温度にもよりますが、冷え方が大きいと壁の中で結露が生じます。夜間もエアコンを付けっぱなしで一日中冷房しているような環境では特に顕著です。(図1)

このような状態を夏型結露と呼んでいます。

 

ただ、最近ではこれだけの現象ではないとの研究結果もあります。それは、壁の中の木材の湿気が主因だとわかってきて新たな展開をみせています。

ここで、重要なのは木材の含水率です。主に構造材や床材などの主要な仕上材には気にされるをつかう工務店・HMも多いですが、下地材と言われる構造用合板や、胴縁などの木材にも含水率の低い材料が重要となっています。(図2)

 

以下にそれぞれのメカニズムを図式化します。

図1

 

1の対策

・適度の室温を保つ

・通気工法&高断熱にする

 

2の対策

・乾燥木材を使用する

・外壁の材料を撥水性の高いものにする

 

 

また、硬質ウレタンフォームなどの断熱材を用いての外張り断熱も有効な手段です。

発砲系の断熱材は延焼時に有害ガスを発生するものもあるので、採用には地域や工法も考慮するべきです。

 

 

以上が夏に起こる結露のお話でした。

 

結露は原理を理解することが重要です。冬のことや、窓ガラスにつく水滴だけのイメージで説明されているだけでは、本当の意味での結露はわかりません。

快適な住空間を創るのは正しい理論としっかりした施工により可能となるのです。

 

決してイメージだけの説明に納得してはいけません!!